ゆうちょ銀行の通常貯金・定額貯金・定期貯金の違いは?郵便局員FPがわかりやすく解説

貯金

みなさん、郵便局で貯金をするとき、

「通常貯金・定額貯金・定期貯金……結局どれで預けたらいいの?」

と迷ったことはありませんか?

実際に郵便局の窓口で働いていると、お客さまから、

「定額貯金と定期貯金ってどう違うの?」
「普通に通帳へ入れておくのと何が違うの?」

と相談されることがよくあります。

名前も似ているので、初めて利用する方には少し分かりにくいですよね。

少し前まで、日本では長い間低金利が続いていました。

そのため、通常貯金・定額貯金・定期貯金のどれを選んでも金利が低く、利息の違いをあまり実感できない時期が続いていました。

しかし、最近は状況が変わってきています。

例えば、2026年8月10日時点のゆうちょ銀行の金利では、

  • 通常貯金:年0.400%
  • 定額貯金(預入後3年以上):年0.710%

となっています。

最新の金利は、ゆうちょ銀行公式サイトから確認できます。

https://www.jp-bank.japanpost.jp/kinri/kinri.html

以前と比べて貯金の金利が上がってきたからこそ、これからは**「どこに預けるか」だけではなく、「どう預けるか」も大切**になってきます。

そこで今回は、郵便局員として実際に窓口で働いている私が、通常貯金・定額貯金・定期貯金の違いと、それぞれどんなお金を預けるのに向いているのかを分かりやすく解説します。

※掲載している金利は2026年8月10日時点のものです。金利は変更される場合がありますので、最新情報はゆうちょ銀行公式サイトをご確認ください。


通常貯金・定額貯金・定期貯金の違いを比較

まずは3つの違いをざっくり見てみましょう。

通常貯金定額貯金定期貯金
特徴いつでも使える柔軟に貯めやすい期間を決めて預ける
預入期間なし最長10年1か月~10年など
払い戻しいつでも6か月経過後はいつでも原則、設定した預入期間後
一部払戻し○(口数単位)×
金利低め通常貯金より高め預入期間によって変わる
向いているお金生活費・近いうちに使うお金いつ使うか決まっていないお金○年後など使う時期が決まっているお金

この表だけでも、

「いつ使うお金なのか?」

を考えることが、預け方を決めるポイントだと分かります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。


通常貯金|いつでも使える「普段使いのお金」

通常貯金は、みなさんが普段使っている一番身近な貯金です。

給与を受け取ったり、公共料金やクレジットカードの支払いに使ったり、ATMからお金を引き出したり。

最大のメリットは、必要になったときにいつでも使えることです。

その一方で、定額貯金や定期貯金と比べると、金利は低めです。

2026年8月10日時点では、通常貯金の金利は**年0.400%**となっています。

通常貯金はこんなお金におすすめ

例えば、

  • 毎月の生活費
  • クレジットカードなどの引き落とし資金
  • 急な出費に備えるお金
  • 近いうちに使う予定があるお金

などです。

金利が高いからといって、手元のお金をすべて定額貯金や定期貯金にしてしまうのはおすすめしません。

すぐに使う可能性があるお金は通常貯金に残しておく。

これが基本です。


定額貯金|「とりあえず貯めておきたいお金」に使いやすい

次が、ゆうちょ銀行ならではの定額貯金です。

預入期間は最長10年間。

大きな特徴は、預入日から6か月経過すれば、いつでも払い戻せることです。

さらに、口数を分けて預けておけば、必要になった分だけ口数単位で払い戻すこともできます。

例えば100万円を複数の口数に分けて預けていて、

「急にまとまったお金が必要になった」

という場合。

必要な口数だけ払い戻して、残りはそのまま預けておくという使い方ができます。

この**「必要な分だけ動かしやすい」**という点が、定期貯金との大きな違いです。

定額貯金は金利の仕組みも特徴的

定額貯金は半年複利で、預入後3年までは6か月ごとの段階金利が適用されます。

預入時の利率が最長10年間適用されるため、預けたときの金利を長期間確保できるのも特徴です。

2026年8月10日時点では、預入後3年以上の定額貯金の金利は**年0.710%**となっています。

定額貯金はこんなお金におすすめ

定額貯金に向いているのは、

「今すぐ使う予定はない。でも、いつ使うかまでは決めていない」

というお金です。

例えば、

  • 将来の車購入の頭金
  • ボーナスの一部
  • しばらく使う予定のないお金
  • 日常生活の予備費

など。

「とりあえず貯めておきたい。でも、必要になったら使えるようにしておきたい」

という人には、使いやすい貯金です。


定期貯金|「○年後に使うお金」を預ける

定期貯金は、あらかじめ預入期間を決めてお金を預ける商品です。

預入期間には、

1か月・3か月・6か月・1年・2年・3年・4年・5年・10年

などがあり、いつ使う予定なのかに合わせて期間を選ぶことができます。

例えば、

「3年後に車を買い替えたい」

「5年後に子どもの進学費用として使いたい」

など、使う時期がある程度決まっているお金との相性がいいです。

定期貯金のメリット

定期貯金は、預入期間によって金利が設定されています。

そのため、時期や預入期間によっては、定額貯金より高い金利で預けられることがあります。

例えば、

「この100万円は3年間使わない」

と決めているのであれば、その期間に合わせて定期貯金を利用するという選択肢があります。

定期貯金の注意点

一方で注意したいのが、一部だけを払い戻すことができないという点です。

また、設定した預入期間が終わる前に払い戻した場合、預入時に約束されていた金利がそのまま適用されるわけではなく、預入期間内払戻利率が適用されます。

そのため、

「金利が高いから、とりあえず全部定期貯金にしておこう!」

という考え方ではなく、

「このお金はいつ使うのか?」

を考えて預入期間を決めることが大切です。


定額貯金と定期貯金、結局どっちを選べばいい?

ここが窓口でもよく聞かれるポイントです。

難しく考える必要はありません。

ポイントは、**「そのお金をいつ使うのか?」**です。

いつ使うか分からない → 定額貯金

「当分使わないけど、急に必要になるかもしれない」

そんなお金なら、6か月経過後に口数単位で払い戻せる定額貯金が使いやすいでしょう。

○年後に使う予定がある → 定期貯金

「3年後に車を買う」

「5年後に教育費として使う」

など、使う時期がある程度決まっているなら、その期間に合わせて定期貯金を選ぶ方法があります。

いつでも使えるようにしたい → 通常貯金

生活費や直近で使う予定のお金など、いつでも動かせるようにしておきたいお金は通常貯金が使いやすいです。


郵便局員FPの私なら「定額貯金」を基本に考えます

では、

「結局どれがおすすめなの?」

という話です。

もちろん、お金を使う目的や時期によって答えは変わります。

そのうえで、現在の金利環境で私が基本として考えるなら「定額貯金」です。

理由のひとつが、最近の金利の動きです。

長く続いた低金利の時代から状況が変わり、ゆうちょ銀行の貯金金利も上昇してきました。

今後の金利がどうなるかは誰にも分かりません。

ただ、日本銀行の金融政策などによって、今後さらに金利が変わる可能性もあります。

そこで私が注目しているのが、定額貯金の

「預入から6か月経過後はいつでも払い戻せる」

という特徴です。

例えば、今の金利で定額貯金に預けたあと、さらに金利が上がったとします。

6か月を経過していれば、一度払い戻して、より高い金利の商品へ預け替えるという選択もしやすくなります。

一方、定期貯金は預入期間を決めて利用する商品です。

満期前に払い戻すと、当初予定していた定期貯金の金利がそのまま適用されるわけではありません。

そのため、金利が上昇している局面では、

「高い金利の商品が出たから預け替えたい!」

と思っても、定額貯金と比べると動かしにくいという面があります。

もちろん、

「3年後に使うことが決まっているから3年定期にする」

という使い方なら、定期貯金も十分選択肢になります。

ただ、

「しばらく使わないけれど、使う時期はまだ決まっていない」

というお金なら、私は金利と使いやすさのバランスから定額貯金をまず検討します。


金利が違うと、実際どれくらい変わる?

「0.400%と0.710%って言われても、そんなに変わらないんじゃない?」

と思う方もいるかもしれません。

実際に金額で比べてみましょう。

ゆうちょ銀行の資料では、定額貯金に100万円を1口、3年間預けた場合の例として、

税引前利子:21,489円

税引後利子:17,124円

と試算されています。

さらに、300万円を10年間預けた場合の試算では、

通常貯金:税引後利子 97,172円

定額貯金:税引後利子 175,578円

となっています。

その差は、なんと78,406円です。

同じ300万円でも、預け方によってこれだけの差が生まれる可能性があります。

もちろん、これは一定の条件で計算された試算です。

金利は今後変わる可能性がありますし、実際の受取利子は預入日や満期日などによって異なります。

それでも、金利が上がってきた今は、

「とりあえず通常貯金に入れておけばいい」

ではなく、お金を使う時期に合わせて預け方を考えることが以前より大切になっています。


まとめ|「いつ使うお金なのか?」で預け方を考えよう

通常貯金・定額貯金・定期貯金には、それぞれ違った特徴があります。

最後にもう一度、シンプルにまとめます。

すぐ使うお金 → 通常貯金

いつ使うか決まっていないお金 → 定額貯金

○年後に使う予定のお金 → 定期貯金

そして現在のように金利が動いている時期で、しばらく使う予定のないお金をどこに置くか迷っているのであれば、私はまず定額貯金を検討します。

大切なのは、単純に「一番金利が高い商品」を選ぶことではありません。

金利・使う時期・払い戻しやすさ。

この3つを考えて、自分のお金に合った預け方を選ぶことが大切です。

せっかく貯めた大切なお金です。

金利が上がってきた今だからこそ、一度自分の貯金がどこに置かれているのか確認してみてはいかがでしょうか。


※この記事は、ゆうちょ銀行の商品について一般的な情報を分かりやすく紹介することを目的としています。特定の商品への預入を推奨するものではありません。また、今後の金利動向を保証するものではありません。商品内容や金利は変更される場合がありますので、実際に利用する際は、ゆうちょ銀行の最新情報をご確認ください。

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