「NISAを始めるなら、オルカンがいいって聞くけど……」
「そもそも、オルカンって何?」
投資について調べると、知らない言葉が次々と出てきますよね。説明を読んだのに、かえって難しく感じることもあると思います。
まずは、オルカンは「世界のいろいろな会社に、まとめて投資できる商品」と考えてみてください。
私は郵便局の窓口で働く、2人の子どもの父親です。子どもの教育費や老後のことを考えると、お金の準備は気になりますよね。
今回は、オルカンの仕組みと、始める前に知っておきたいことを、できるだけ身近な言葉でお話しします。
オルカンは「世界の株の詰め合わせ」
たとえば、お菓子を買うとき。
好きなものを一つずつ選ぶこともあれば、いろいろ入った詰め合わせを選ぶこともありますよね。
投資でも、自分で会社を選んで株を買う方法があります。でも、「どの会社を選べばいいの?」と迷う人もいると思います。
そこで、イメージしてほしいのが**「世界の株の詰め合わせ」**です。
オルカンを1本買うと、日本やアメリカなど、世界のたくさんの会社に少しずつ投資できます。
正式な名前は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」。少し長いので、愛称の「オルカン」で覚えるとわかりやすいですね。
商品の種類は「投資信託」です。みんなから集めたお金を、運用会社がまとめて運用する仕組みをいいます。
※世界のすべての会社が入っているわけではありません。

商品情報:楽天証券「オルカン」
どんなところが便利なの?
会社を一つずつ選ばなくていい
「これから伸びるのは、どこの会社だろう?」
「日本より、海外の会社の方がいいのかな?」
こうしたことを調べ続けるのは、なかなか大変です。仕事や家事、子育てもありますよね。
オルカンなら、一つ一つの会社を自分で選ばなくても、世界に広く投資できます。
「どこが伸びるかを当てるのは難しいから、いろいろな国に投資しておこう」。そんな考え方に合う商品です。
一つの会社だけにお金を集中させずに済む
一つの会社の株だけを持っていると、その会社が不調になったときの影響を大きく受けます。
オルカンは、たくさんの会社へ投資先を分けています。これを「分散投資」といいます。
ただし、世界中の株価が一緒に下がることもあります。詰め合わせにすれば損をしない、というわけではありません。
「世界に投資」でも、アメリカの割合は多い
ここは、少し意外に感じるかもしれません。
オルカンは、日本にもアメリカにも、同じ金額ずつ投資する商品ではありません。市場での会社の大きさなどが、投資の割合に反映されます。
そのため、アメリカの割合が大きくなっています。オルカンがお手本にしている世界株の指数では、2026年8月末時点でアメリカが約6割を占めています。
つまり、「世界に広く投資しているけれど、アメリカの影響も大きい」と覚えておくとよいでしょう。
※割合は変わります。上の数字は指数のもので、商品の実際の割合とは多少異なる場合があります。
オルカンとS&P500、何が違うの?
オルカンと一緒によく名前が出るのが「S&P500」です。
大きな違いは、投資する先です。
| 比べるところ | オルカン | S&P500に連動する商品 |
|---|---|---|
| どこへ投資する? | 日本を含む世界の国々 | アメリカの主要企業 |
| どんな考え方? | いろいろな国へ広く投資したい | アメリカの企業へ投資したい |
| お金が減ることは? | ある | ある |
※S&P500自体は、アメリカの代表的な500社の株価の動きを表す数字です。実際には、その動きに合わせた運用を目指す商品を買います。S&P公式の説明
「結局、どっちの方が増えるの?」と思いますよね。
将来どちらが増えるかは、わかりません。
世界に広く投資したいのか、アメリカを中心に考えたいのか。まずは、この違いから考えてみましょう。
なお、オルカンにもアメリカの会社が入っています。両方を買うと、オルカンだけの場合より、アメリカへの投資割合が増えます。
詳しくは、S&P500とオルカンの違いを解説した記事でも紹介しています。
買う前に知っておきたいこと
オルカンは預貯金とは違い、買ったときよりお金が減ることがあります。
株価が下がるだけでなく、円高・円安の影響も受けます。たとえば外国の株価が変わらなくても、円高になると、円で見た価値が下がる要因になります。
「世界に投資しているから安心」「長く持てば必ず増える」とは言い切れません。
また、持っている間には管理のための費用もかかります。この費用が「信託報酬」です。購入前に、商品の説明で確認しておきましょう。
商品情報:楽天証券「オルカン」の運用方針・費用
NISAで買ったら安心なの?
NISAは、投資で得た利益にかかる日本の税金を優遇する制度です。お金が減るのを防いでくれる制度ではありません。
NISAは「制度の名前」、オルカンは「商品の愛称」。ここを分けると、少しわかりやすくなりますね。
制度の説明:金融庁「NISAを知る」
家族のお金は「使う時期」も考えよう
子育て中は、学費に習い事、急な出費と、お金の使い道がいろいろありますよね。
たとえば、来年払う予定の入学金。
そのお金を投資して、支払いの直前に値下がりしたら困ってしまいます。学校に「株価が戻るまで待ってください」とは言えません。
だから、まずはお金をこんなふうに分けて考えてみましょう。
| お金の使い道 | 考え方 |
|---|---|
| 生活費や急な出費への備え | すぐ使える預貯金などで確保する |
| 近いうちに払う学費など | 必要な金額を確保することを優先する |
| 当面使う予定がないお金 | 値下がりに耐えられる範囲で投資を考える |
「みんなが月3万円積み立てているから、自分も同じにしよう」と、無理に合わせる必要はありません。
生活費や必要な貯蓄を確保したうえで、月1,000円なら続けられるのか、もう少し回せるのか。家計に合わせて考えることが大切です。
参考:金融庁「資産形成の基本」
まとめ|まずは「何に投資するか」がわかれば一歩前進
オルカンは、世界のいろいろな会社に、まとめて投資できる商品です。
会社を一つずつ選ばずに広く投資できる一方で、お金が減ることもあります。
難しい言葉を全部覚えてからでないと、投資について考えられないわけではありません。
まずは「どんな商品なのか」「どんなときに困るのか」を知ること。そして、家族のために使うお金と、投資に回せるお金を分けること。
焦って買う必要はありません。自分の家計に合うかを、一つずつ考えていきましょう。
※本記事は個人による情報提供であり、勤務先の公式見解ではありません。商品・制度の情報確認日:2026年9月16日。


